彫刻 感想

リアルめな動物を粘土と100円均一にある材料で(ほぼ)作る!レッツアニマルモデリング!(動物解剖学的な彫刻!)

2023年1月8日

この記事について

粘土で動物(ちょっとリアルめ)を作ったときの話をします!

だいたい以下のツイートのような事が書いてあります!

この記事がお役にたてそうな方

  • 粘土を使ってリアルな動物を作ってみたい方
  • 夏休みの工作で「マジな一品」を仕上げたい、野心的な方(実際この内容やったら、かなり驚かれると思う。)

作り方の話(手順編)

もったいぶらずに書いちゃうと、以下のような手順で進めます!

デジチン

冒頭から文章多いですが、この写真を交えてどんな感じか解説します!

  • 作りたい動物を決める!(カッコいい、好き、惚れる……を大事にすると良いです!)
  • 作りたい動物の資料を集める。特に骨格標本は後で骨組みを作るときに大事になります。
    • 日本語でも集まるかもしれませんが「dog skeleton」など、作りたい動物の英語名+骨格標本なら「skeleton」等で画像検索するとで参考にできる資料がでてきます!
    • 筋肉(毛がモフモフな動物だと形が掴みづらいので結構大事)を調べるときは「dog muscle」等。、もうちょっと突っ込んで知りたいときは解剖学「dog anatomy」と入れてもOKですがこっちは内蔵が出てくる可能性もあるのでご注意を!
  • 資料をプリントアウトする。
    • 初めて作る方なら、縦のA4用紙いっぱいに、横から見た図と、真上から見た図を印刷しておくと、後で骨組みを作るときにやりやすいです!
    • 家にプリンターが無い方はコンビニで印刷できるので、次の材料調達のタイミングで一緒に印刷しちゃいましょう!
  • 材料を調達する。大きめの100円均一なら、道具も含めてほぼ手に入ります!
    • 粘土(この記事だと特殊な粘土を使ってますが、後で色塗りしたい方は紙粘土等が良いかと!)
    • 骨組み用アルミワイヤー 3mm
    • ↑の補強用のアルミワイヤー 1mm(このサイズ感であればなくても大丈夫だと思いますが。)
    • エポキシパテ(胴体の骨組み、前脚の骨組み、後ろ足の骨組みをくっつけるときに使用。ちょっと臭います。)
    • 道具類(ペンチ、ラジオペンチ、ワイヤーを台座に固定するためのドリル……ドリルは100均にはないかもですが。)
    • 台座になる木の板。(厚さ2cmで、縦に長いと4足動物作るときにちょうどいいです!)
  • 材料を調達したら、最初に骨組みを作ります。
    • 先に印刷しておいた動物の骨格に沿わせるように、3mmアルミワイヤーで骨組みを作って行きます。
    • 大抵の場合、胴体+前足+後ろ足の3パーツに分かれるので、それらをエポキシパテで固めます。
  • 骨組みにポーズをつけます
    • 【大事】この段階である程度「カッコいい!」「サマになってる!」となっていないと、後で粘土を盛っても挽回しづらいです…
    • 色んな角度からみていると「あれ、手足長すぎるのでは…」等と気がつけたりもするので、このタイミングで修正していきます。
  • 粘土をザックリと盛ります!
    • 資料をみつつ、なんとなくシルエットをつかむように粘土を盛っていきます!
  • 細部を作り込んで行きます。
    • 毛並み、表情などを詰めていきます。
  • 完成!
デジチン

ちなみにこの手順は↓の片桐先生の本を参考にしています!
ライオン、ゾウ、ゴリラ、チンパンジー、馬、犬、ドラゴン(!)の骨格も掲載されているので、
それをベースに骨組み作っていました。

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他にもそのものズバリ「粘土で動物を作る本」も良かったです!

※恐竜の本もそのうち読んでみたい!

デジハム君
著:竹内しんぜん
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写真つき解説

まずは作りたい動物の資料(特に骨格)を集めます。

はじめに作りたい動物の資料を集めます!

デジチン

真横の骨格図は「動物の英語名 + skeleton」でよく出てきますが、真上がなかなか見つからないです。

「topview」等を追加したり、動物が大好きなら動物の解剖学所を買っちゃうのも1つの手かもです。

例えば「dog + skelton」で以下のような、犬の資料を得ることができます!

これらをダウンロードして、家のプリンタやコンビニプリントすれば資料代は100円以下です!

骨格資料のイメージ。

動物の解剖学書。

リンク先(Amazon)で書籍の内容が少し見れるので、
それでイメージをつかむのもアリですね。

デジハム君

自分は持っていないのですが、動物の美術解剖学書で新しい内容のものは↓になります。

著:ヴィルヘルム・エレンベルガー, 著:ヘルマン・バウム, 著:加藤公太, 著:姉帯飛高, 著:姉帯沙織, 著:小山晋平, イラスト:ヘルマン・ディットリッヒ
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昔の書籍だと↓があります……が、1956年の本(!)なので一部内容が間違っているというお話を聞いたことがあります。

ただ「正確さ最優先!」でなければ骨格のイメージが掴めるため、こちらでもアリかと!

Dover Publications
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骨組みを作っていきましょう!

ダイソーはいろんな色のアルミワイヤーがでてるから好きです。

3mmアルミワイヤーを骨格図に照らし合わせて曲げ、骨組みを作ります。

写真だとだいぶ作り込んでいますが、以下を終えてる状態です。

  • 胴体、前脚、後ろ脚の骨組みを作る。
  • それらをエポキシパテで固める(くっつける)
  • 粘土の食いつきをよくするために、1mmアルミワイヤーを巻きつける。
  • ポーズを決めて行く
    • エポキシパテは硬化が早い(混ぜ合わせたら10分で硬化する!)ので、カチカチになったらワイヤーを動かしても大丈夫です。
    • …とはいえ、あまり激しく動かすと、アルミワイヤーが金属疲労で折れたり、エポキシパテが徐々に割れたりするので優しくやりましょう!
こっちは馬の骨組み。
こっちはライオンの骨組みですね。
デジチン

近場に100円ショップが無い方はAmazonでも購入可能です!

下のブランドは自分も買って使っており、少しお値段しますがやはり強度が高いです。

※ダイソーのは何回か金属疲労で折れた…

骨組み用に3mmを、粘土の食いつきを良くするために1mmをそれぞれ用意すると良いです!

自然
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骨組みを作ったら、実際に粘土を盛っていこう!

デジチン

粘土にも色々種類があります。自分が使っている粘土はNSP粘土というプロ用造形粘土なのですが、

油粘土のように乾燥しないため、色を塗ることができません。

100均で紙粘土や石粉粘土があれば、乾燥後に色を塗ることができます。

ただ、せっかく気合いれて粘土造形をするのだから、細かな造形がし易い良い粘土を使ってほしいです!

自分の場合は、NSP粘土を使う前はパジコ社のラドールを使っていました!

パジコ(Padico)
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また、造形を進めていくと細かなところを掘ったり削ったりしたくなります。

いわゆる「かきべら」があると作業がはかどるので、こちらも良ければ揃えてください!

(これも自分は使ってます……造形グッズはハマると沼なので注意!そこまで高くないですけどね!)

ワイヤーに粘土を荒盛りしていきます。

以下、「アニマル ・モデリング 動物造形解剖学」を参考に実際に作って行きます!

デジチン

材料の揃え方、骨組みの作り方、ポーズの考え方、粘土の盛り方、骨格や筋肉といった解剖学的視点。
それと毛並みなどが網羅されているので、最初の一冊としてかなり良いです!

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ライオン編
まずは胴体の大まかな形をつくっていきます……
手足は関節部分を気をつけないと、後で混乱するのでご注意!
荒盛り完成!
ウマ編
こう見るとウマって脚細いし、長いですね。
後ろから見た図。今みると、お尻が出すぎですね。。。

荒盛り動物を並べる!

ウマ、ライオン、犬の三種盛り。
デジチン

そしてこの後、顔を作り込んだり、毛並みを表現したりといろいろ細部を詰めていく予定だったのですが…

大まかな形を作ってある程度満足したので、コレで一旦完成としました!!

(粘土を崩さずに残してるので、機会を見て作り込みをしていきます…!)

【重要】作ってみて、どうだった?

デジチン

ここから先は自分が作ってみた際の感想になります。

そもそもなんで動物を作ろうと思ったのか?

実はこれまでも「粘土で人間(顔・全身)を作る」にはチャレンジしていました。

(その時の様子や気付きは以下の記事に書いています!)

人間を作るのも中々楽しいのですが、せっかく片桐先生の「アニマル・モデリング 動物造形解剖学」という書籍があるのだから、

表現の引き出しを増やすため、何より楽しそうなのでやってみるか!という、勢いで作り始めました笑。

そして作ってみて思ったのですが……人間と動物って共通点多いんだなと再認識しました

二足歩行か、四足歩行か、という差はあれど…

骨格で言えば、脊柱があり、肋骨があり、骨盤があり、肩甲骨も大転子もある。

骨格が同じならば、筋肉の付き方もある程度似てくる。

もちろん違うところもある。犬や馬の脚の構造とか……

それでも陸上生物(もっというならお魚も!)なら、大体パーツは共通......

つまり、人間の解剖学を覚えていくと他のものに応用が効く!

デジチン

この辺のお話、実は「ソッカの美術解剖ノート」に結構書いてあったりしたのを思い出しました。

(冒頭から犬の脚についてのお話ですからね!)

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説得力のあるクリーチャーの作り方を、垣間見れた!

自分は西洋ドラゴンが好きで、いつかは作ってみたい!とたくらんでいるのですが、

「この空想の生き物は、何をベースに作られているんだろう?」ということに思いを馳せるようになりました。

「西洋ドラゴンは爬虫類ベースだけど、それだけじゃないよな、羽はコウモリっぽいし」。とか、

「この映画 / ゲームのキャラクター(クリーチャー)って○○と△△の組み合わせだよなあ」。とか。

自分で新しくキャラクターを考える時のきっかけづくりになった、と思います…!

ファンタジーもの…に限らないけど、獣人もどこまでが人間の身体で、
どこからが動物の顔か、わかるようになるね。

そのあたりの骨格をうまくまとめた本もあるねぇ。

デジハム君
著:福井真一, 編集:玄光社
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まとめ

デジチン

リアル世界の動物を作るのも楽しいし、作っていくと空想生物を作る際のインプットにもつながっていくね!

普段何気なく見ている動物も、新しい視点で見れるね。

デジハム君

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

今回お世話になった本!

著:片桐裕司
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