創作コミッションサービス「Skeb」で、この前初めてイラストを発注者したので、
もろもろ記録を残して置きます!
この記事が役立てそうな方
- Skebって何?な方
- イラストを発注してしたい(依頼側、クライアント側)方
- クリエイター側(受注側)だけど、依頼者のニーズを知りたい方(これは私の場合ですが…特殊かも?)
目次
そもそも skebとは?
Skebはクリエイターにとことん優しい設計の、創作コミッションサービスです。
簡単にいうと、好きなクリエイターの方に作ってもらいたいもの(イラスト、小説、映像?何でもアリ!)を簡単にお願いできるサービスです。
創作仲間や自分でググって調べてみると、とにかく受注側のクリエイターに優しい作りになっています!
「依頼文は最初の一回だけ!」「リテイクは一切不可!」「どんなアウトプットでも受け入れるべし!」「納品日の指定も催促も負荷!」......ここまでクリエイター側に優しいサービスは初めてみました。
※「規約・ポリシー」のわかりやすさは記事の最後にまとめてます。
本当に、面倒なやり取りがとにかく発生しない仕組みになっているんです。
ここまで振り切ったコンセプトのWebサービスを提供できるとは、いやはやすごい。。。
さて、発注の細かいフロー自体は、すでに超細かくまとめてる方がいるので、この記事では発注側(クライアント=つまり今回の私)の気持ちをまとめてみます。
なぜskebを使うの?
前提条件……一次創作をやりたい!
私はこの記事執筆時で、粘土やデジタル造形がだいたい一年になりました。
少しづつではありますが、作りたいカタチを自分で作れる様になってきました。
ただ、それはお手本や資料を見ながらであって、自分でキャラクターデザインを考えての完全な0→1は苦手なのです。
頭の中にアイデアの断片はある。でも一枚絵にし辛い…
頭の中に妄想がひろがっており、断片的に映像化されたり、言語化したりはできます。
たまに2Dイラスト化するために筆を取ることもあるが、やっぱりちょっと苦手意識があるんです。
コレ、なんでだろう?ってよく思うのですが「粘土、デジタル粘土は触っているうちに何かしらカタチが見えてくるのですが、2Dイラストの場合はそうはならない」という仮説があったりします。
単に慣れの問題か、心理的ハードル的なものなのしれないですが…
あともう一つ重要なのか「自分が描くと、いつものお決まりパターンに収束してしまう問題」が発生してしまうこと。
たぶん、自分が好きなモチーフ、構図、ポーズ、画角(カメラ・パース)、色彩設計、その他……があるのですが「どうしても似通ってしまう」ため、一回他の方に描いてもらいたいなーと、思っていました。
自分のイメージするものを描いてもらいたいと思いつつ、自分の想像を超える表現にもしてもらいたいとも思う…ちょっと贅沢ですがそんなことを思っていました!。
そんな話を創作仲間にしていたところ教えてもらったのがSkebでした。
今まで「人にお願いする」をできなかったわけ。
人にお願いしたいけど、色々わからない。
特に報酬=お金!クリエイターさんに価値をいただくのだから適正な対価は払いたい。でも相場がわからない。
無料は論外として、じゃあ1万円は失礼になる?10万円払うべき?(ちょっとその金額はきつい)
この「いくらお支払いするのが相場・適正価格なのかがわからない」が地味ながら難しかったです。
個人的には依頼を出して「これならもうちょっと料金追加お願いします」とか「この内容だと無理です」と言ってもらった方がやりやすいのですが、今までそういうことができるサービスがなかったんですよね。
権利関係の理解が怪しい。
権利関係もまた、敷居が高くなる要因の一つでした。
こういう本を読んでも、やっぱり自信が持てない!
色々調べた&Skebの規約を読む限り、著作権は本人が権利まで含めて売らない限りクリエイターさんのもの。
なのでイメージ的にはたしかにクライアントが依頼をだすのだけど、あくまで利用させてもらってる感じで考えると良いのかな。
個人的には利用の仕方として「造形作品作ったのは自分だけど、元のキャラデザは○○さんに描いてもらいました!」と、いう使い方をするつもりです。
その他、やり取りが、ややこしいそう。
普段のビジネスメールでも最初と最後とに色々書いたりしますが(先方の社風によっては季語も!)、どの程度の温度感で望むとよいかもあまりわかっていなかったです!
長文乱文失礼します的な感じになっちゃうのも、なんか違うような気がしており…
後で知りましたが、Skebにおいてはゴツい文面は不要で、最低限の礼儀があれば、
「要件を聞こうか…」に入っちゃってよいようです。
実際の使い勝手
本当はキャプチャを貼りまくりながら解説いれたかったですが、ちょっと加工に時間がかかりそうなので一旦文章だけで!
要TwitterID。趣味・複業アカウントを作ってないと使いづらい?
最初だけトラップあり!
SkebはTwitter利用が前提なのでログイン時にもその内容が求められます。
私は複業アカウントなのでよかったけど実名運用な方だと気になる方もいそう。
Skebは「依頼してあとはお楽しみ方式!」
たしかSkeb公式Twitterが、話し合いながら徐々に形にしていくスタイルには向いていない。と書いてありました。
実際のところ、超ラフのたたき台を作り、みんなで色々アイデアを出して合意形成&カタチを作っていく流れも
あるので、それをしたい方は別のサービスを利用したほうがいいかもしれません。
お願いする際の文章。
この依頼文、初回だけしか相手に送れません。なので送る際に怒涛のチェックボックスラッシュが入ります。
人によってはGoogleDriveとかクラウドストレージで「こんなイメージ」をまとめている方もいましたね。
ただ超細かく指定すると、クリエイターさんが困りそうなのと、結局自分の想定内に収まりそうな気もするので「あえてお任せ!」スタイルも良いかも。
使ってる人の外国の方の高さ率!(自分の観測範囲では)
外国の利用者がとても多いです!機械翻訳による依頼が多くて、日本語ネイティブ(?)が逆に少ない!
でも見ていると、
- 「あなた超リスペクトなので全てお任せします!」
- 「私はコレトコレトコレ描いて欲しい!ありがとう!」
的なノリなので、マイクロな指定をしていないので「海外だと一般ユーザーとイラストレータの距離ってこんな近いのかな」と思ったりも。
たまに日本語ネイティブがいるので、その内容を参考にしつつ依頼分を検討しました。
※Japanese traditionalな難しいビジネスメールな世界でなくてよかった。
お願いした時の文章
ちなみに自分が書いた依頼文はこちら(コレが良いかはわかりません!)
なお文章を書くときのクセで箇条書き&インデントをつけるのですがSkebでやり取りしている間に消失してしまうことがあるので、
プレーンな感じに書いたほうが良いかもしれません。
よろしくお願いいたします!
(条件など合わなければキャンセルいただければ幸いです。)
★オリジナルキャラクターの設定画を描いていただきたいです。
- 斜め前と、斜め後ろの2枚。
- 後ろ姿(後述)は、髪の毛やマントが無い差分を1枚お願いいたします。
★お願いしたいキャラクター
- エルフの少女
- 年齢:見た目は10代後半くらい。
- 髪:銀髪でロングヘア、前髪はぱっつん。
- 瞳の色:青系
- 服装:
- 冒険者風な甲冑(全身プレートメイルだとゴツすぎで、ビキニアーマーだと軽すぎるので、その中間あたり)
- 少し使い込んだ、くたびれた感じ。
- フード付きマントを着ています。
- 全体的な配色は:シルバーとブルー系。
- 武器:
- ショートソード
- 世界観:中世ファンタジー
- 肩〜背中にお供のチンチラ(小動物の方)を乗せています。
★設定画の利用方法について
- 頂いたイラストをベースに、自分で絵を描いたり、フィギュア化(デジタル造形、3Dプリンター出力品の販売)を考えています。
- オリジナルイラストをアップする際は、kanoさんにお願いした旨を記載した上でSNS等にアップします。
以上、どうぞよろしくお願いいたします!
クリエイターさんから返事が。
今回は八卦炉カノさんにイラストをお願いしました!
上記依頼内容を送ったのですが、もうちょっと足して欲しいというご連絡をいただいたので速攻で増額して送りました!
......といっても、特にメッセージのやり取りがあったわけではなく、クリエイターさん希望の金額がSkeb経由で送られてきて「了承する or キャンセル」のボタンを押すだけ!
こういう仕組みは大歓迎!無茶な値段でやってもらえるより嬉しいですし、
文章を色々考えてやり取りしなくても良いので依頼側としても心理的にラクです!
納品!!きたー!!
銀髪で、使い込まれた甲冑をきてて、マント着てて、背中にチンチラを載せているエルフ女性が納品されました!
そうそうこういう感じ!
うおーー!めっちゃテンション上がるー!!
自分で描くと絶対描かない、描けない絵がオーダーメイドで届くと普段でない脳汁がでます!。
語彙力が少ないので「すげー!!」とだけ申します!
絵にインスパイアを絵で作品を作る。
そして絵にインスパイアを受けて、粘土で作品を作りですのです。
まずは3mmアルミワイヤーでグネグネしつつポーズを探っています。
ポーズが掴めて着たら4mmワイヤーで安定した骨組みを作ります。(ここから先はWIP!)
ここから作り込んで、更にその後デジタル化していきます!
まとめ
今回、はじめてSkebを使いましたが、とにかくシンプルで「お願いします!」「作るよ!作ったよ!」で完結するナイスなサービスでした!
今回は八卦炉カノさんにお願いしましたが、ロボ・人外が得意とのことなので、今度また「ポストアポカリプスな世界観のメカエルフ・メカチンチラ」をお願いしようかなと企んでいます。
このようにしてSkeb沼にハマる人があとを絶たないという……。
誰かに描いてもらった絵をベースに、造形(ねんど・デジタル)をやるのも、楽しいですね!
ちなみにNomadSclupt講座を開催中だというのに、粘土を触っているのは、
以下書籍(シフレットブラザーズ。アメリカの神原型師!その他大勢!)に触発されたためです!
個人的に超オススメな一冊なのでぜひ読んでみてください!
2023/10/01 追記:
わかりやすすぎる規約・ポリシーが、(いい意味で)やばい。
Skebの利用規約は利用登録をしていなくても確認することができます。
クライアントガイドライン(作品制作をお願いする側):https://skeb.jp/client
特にSkebで作品を依頼したいなと思っているクライアントの方に一回読んでいただきたいのですが……
見たことないレベルのわかりやすい表現が施されています!
※キャプチャはイメージですし古くなる可能性があるので日付明記の上ボカしています。必ずリンク先の最新情報を確認してしてください!
利用規約
「重要なポイント」という名の、「細かいことを書いたけど、要するにこういうこと!」とわかりやすさ全振り。(規約のわかりやすさで感動するとは思わなかった。)
クライアントガイドライン
こちらは特に重要なところが「赤字+太字」で強調されている。
クライアント(依頼する側)の「できない、禁止」が明記されているので、初めてSkebで依頼する側からは「事前に」色々知ることができるのはありがたい限り!
Webサービス(というか規約系全般)って基本的に裁判起こされた時に自社が負けないために、超細かく大量に書くものなんだけど、ここまでわかりやすさ重視に振ってるのは本当にすごいと思う。
クライアントガイドライン、もっと手前に表示すればいいのに…と思ったけど項目の並び順的に致し方ない感!
以上、以前の規約からパワーアップしているなぁと思ったので追記しました。
これからSkebで作品をクリエイターの方に依頼する方のお役に立てれば幸いです!