

このお話はNomadSculptとかZBrushの使い方的な、いつものHow to的なものではなく、
もっと感覚的でメンタル的なものだけど、多分きっと大事なものです。
だいぶポエムよりですが、誰か刺さる人は刺さるのではないかと思って、 公開します!
「創作活動がしんどい…..」となっている方のお役に立てれば幸いです。
意外とちょっとしたことで突破口が見えてくるかもしれません!

ちなみに元ネタのX(Twitter)のポスト
※限りなく、フワーっとしたノリでポストしましたが、様々なコメントをいただきました。
もしかすると、結構皆さんが感じているお悩みとか、課題感だったりするのかもしれませんね。
結論的なことをがサラッと書いてあるので、もし見れる方見てみてください!
目次
00 時間がない人向け、結論。
「デジタルの便利機能を一旦忘れて、30分くらい思いのまま、デジタルねんどで遊ぶと、楽しさが復活するよ」という話の記事です。



もうこういう感じの、完全にフィーリングでゴリゴリ30分「誰に見せるもんでもないからザクザクつくろ」で、自分にかかったメンタルブロックを解除していくみたいな、記事でございます。
01-05章(?)までは自分がそうなってしまった原因の分析とか、振り返りが長々続きます…
試したこと自体は「05 「ちゃんとやらない」を「あえてやる」」や「06 NomadSculptで、実験をしてみた。」以降をみていただければと!
即「気軽に」Nomadを触る事前設定だけやっておきましょう!
ダイナミックトポロジー(DynTopo、ZBRushでいうスカルプトリスプロモード)をすぐにONにできるように設定をしておきましょう。
ちなみにダイナミックトポロジーは色々と設定ができるのですが、
デジタル粘土との近さに応じて勝手に解像度を変えてくれる「スクリーン」形式が個人的には直感的に好きです!
(めっちゃズームして拡大してると、ダイナミックトポロジーの密度が高くなり、逆に引くと粗くなるという感じ。シンプルで好き!)

どこでNomadのUI・ユーザーインターフェースの設定するの?ここだよ!
画面右上の設定アイコン(?)を押すと「ショートカットを追加(下)」が表示されます。
そこの下にある「バインド」を押すと、Nomad画面下のショートカットメニューをすごい自由にカスタマイズれるので
お気軽に設定できるよう、事前に調整しておこう!!

シンメトリーを切り、ダイナミックトポロジでゴリゴリ盛って、トリムでバシバシ切り取りまくって作れるようになりました。
いや、オリャー!という気合さえなくて、なんとなく思うがままに形を作って「時間が意外と余った!」で
「それじゃあ色を塗ってみようかな」で試してるところもありますからね。思い悩む時間が減ると、他の新しいことを試す余裕ができるんだなあと。

……と、今では「ちゃんんとやらないを、やる」ってスタイルが少し出来始めたのですが、
そこに至る前では結構しんどかった!
以下はどうしんどくて、どう乗り越えた?的な話なので、やっぱり
「05 「ちゃんとやらない」を「あえてやる」」や「06 NomadSculptで、実験をしてみた。」を先に見ていただいた方がいいかも?
01 ここら本題!
「デジタルねんど(造形)」が、しんどい!

はじめに。。。でじちんは「デジタルねんど(造形)」をめちゃくちゃ推進している人なんですが
自分でも、なんてこというんだ!って気もしつつ、書いています。
でも誰かの役には立つと思っているので……まずはなんでこんな事になったのかというところから…..
最近、デジタル造形することが、なんとなくしんどく感じるようになっていました。
作ること自体は好きなはずなのに、気づくと気が重くなっている。なんか色々考えるけど、手が止まる。着手できない。
iPadやPCを立ち上げて、無理矢理NomadSculptもZBrushも触るけど、何故か作品制作ができない。
最初に表示される球体を少し触って、「なんかもう今日もダメだなみたいな」と若干の無力感も感じるくらいでした。
(本業のお仕事だったり、プライベート周りがバタバタしていたので仕方ないといえばそうなのですが…..)
そんな状態がしばらく続いていました。
しばらくってどのくらい?


下手すると、半年以上です…..
02 おかしいな・すきではじめた・はずなのに。
でじちんは、あまりモチベーションという言葉が好きではありません。
ヤル気だせ、気合い、外発的・内発的動機づけ、⚪︎⚪︎うんちゃらメソッド・⚪︎⚪︎力〜 まぁーいろんな観点からこのテーマは取り上げられておりますが、
「歯を食いしばって、努力して、血の滲むようような…..」と表現される苦痛を耐え忍ぶ努力をしても、それでは自分の行きたいところにいけるのか?
いや、恐らく行けない。モチベーションって、無理矢理苦行をしてそれに耐えれば成功が約束される….そういう文脈で使われることもあって、なんか好きではないのです。

もちろん、あらゆる物事の上達には、一定の時間を投入しないと身につかない、体得できない……これは経験上わかっています。
とはいえ、「努力するものは楽しんでいるヤツには勝てない」的な孔子的な感覚も、一方でわかるところ。
気がついたらやっていた、思わず試していた、毎日隙アラバやっていて周囲に“ストイック”“努力家“と言われてたりするけど、楽しくてやってるだけなんだよなあ、というときが1番伸びまくる時だという、強い経験則があるのです。
「なぜか知らないけど、うまくいかない」状態が続いている。
流石にただ悶々とするだけでは、先に進まない!
こういう時はお悩みを紙に書き出していくといいらしいです。
そうやって、自分は何をしたいんだっけ?何になりたいんだっけ? と目標を紙に書いたり、なってみたい姿を想像してみる。
例えば…
- 「そうだった、自分は美少女フィギュアを作りたかったはずだ、だから目標達成のために練習や知識を入れなければ」とか、
- 「そうだ、自分は動きのあるフィギュア、ダイナミックなポーズのフィギュアを作りたかったはずだ。だから目標達成のためにポーズの研究をしなければ」とか。
はい、それらしきものは出てきます。出てくるのだけど……本当なのだろうかと、何かおかしいのではないかと。そう思うわけです。
改めて書き出したものを見直してみると、気がつくと、「〜しなければ」だらけになっている。
英語でいうところの「Mustとか、Have to〜」あたり。
「あれ?もしかしてコイツが原因なのではないか!?」
わかった、「しなきゃ」を「したい!」(WILL)に変換すれば、万事解決なんだろ!?
敵の正体見破った!
「〜しなければ」を「〜したい!」、英語で言うところの「WILL」とか「Want to」にうまく変えればこの問題は解決なんだろう?
やったぜ、悩み完結!
……といけば、話はスムースなのですが。
これ、大変恐ろしいことに。
「〜しなければ」の正体を正確に把握していないと、自分の脳みそが自分のことを巧妙に騙して「〜しなければ」を、しれっと「〜したい!」に変換してしまうことがあるのです。
「そうだ、自分は”⚪︎⚪︎をしなければ”と思っていたが、違うんだ。本当は心から”⚪︎⚪︎をしたいんだ!”よーし頑張るぞ!」的な。
↑は多分、早い段階でまたしんどくなってきます。だって本当の心の奥底では「やらなきゃ」がベースになっているから。
これ、外的要素が絡みまくる仕事とかだと、ちょくちょく発生しますが、
まさか好きでやっていた創作でも発生するとは。ちょっとショック。
悩みを書き出して「原因がわかったぜ!」と思ったのに、
それの原因も「本当は脳が、自分自身を巧妙に騙しているのでは」とかなると、
ちょっと判別つかないし、どうしようもなくない?


一応それが、判別方法があるんです……!
03 “体感覚”的に「本当にやりたいことか」を探る
(段々と文章の雲行きが怪しくなってきましたが、最後まで走り抜けるのでこのままお付き合いください!)
「おかしい、確かに紙に”やりたいこと”を書き出して、時間を投入して体得しようとしているのに、一向にやれない…..」
なんか、そんな、こんがらがった状態になってしまってしまったなら。
一旦過去の記憶を思い出しましょう。
特に、創作系な人ならば、以下のような衝動的になんか作ってた経験をお持ちな方が多いのではないでしょうか。(自分の例だと…)
- 「なんか知らない間に、作品が出来上がってた、一品できていた」感覚。
- 「何か作りたいと思っていたら、いつの間にか素材屋さんの中にいた、材料が作業机の前に並んでいる」的な感覚。
- 脳みそが、自分の考えを変に曲げる前に、体が勝手に動き、なんなら記憶も若干飛んでて、「なんか作品だけが残っている」みたいな状態。
- 推しが好き過ぎて、気がついたらファンアートが出来上がっていた。
- 気がついたらノートがラクガキ(アイデアスケッチ)だらけになっていた
多分ここまで来たら、さすがに「理性が働く前に、完全にやりたい事をやっていて、体も勝手に動いてて、どう考えても“やりたくてやった”」と言えそうです。

じゃあ、その「やりたくてやった(完了形)」は何で起きやすいかというと。
自分の場合は、”リアルねんど”で、発生しやすかったです。
(デジタルじゃないんかい!と自分でも思った)
まぁ、大事なのは、この感覚がどう言うときに発動しやすいかということなので。

04 「やりたくて、やった(完了形)」をさらに深掘りすると?
リアルねんどで「なんか知らないけど、いつの間にか作品を作り終えていたな」ということを書きました。
ただここで、もう一踏ん張りして“なんでできたんだろう?”を掘ってみたいと思います。
リアルねんどは…..両眼で立体的に形を見れるからとか。両手で触った感覚がわかりやすいし、爽快感あるし、気持ちいい!とかもちろんありますが。
恐らくは”リアルねんど + 己の手(スパチュラとかの道具はあるよ)” しかないという、デジタルからすると究極的にシンプル!
言い方を変えるとデジタルからすると、超不便、超機能不足という割り切り。
それゆえの、圧倒的な脳への負荷低減。(何かあっても前に進むしかない。Undoも別名保存もない)
または不便ゆえの「いいやり方思いついちゃった」的なやつ(いわゆる創造性!?)が、発動しやすいのではないかと。
それゆえ「理性・計画」から外れて、偶然から何か新しい形を思いつくとか、創造性とやらがうまく働くのではないかと思ったのです。
思うに、デジタルは“やれること”が多い分、悩み疲れる可能性があるんです。もっというと機能を駆使して「ちゃんとやれてしまう」
「ちゃんと作らなきゃ問題」
ようやくこの記事で言いたいことを書けた気がします。
デジタルねんどが、なんともしんどい、疲れると思っているならば。
もしかすると……「ちゃんと作らなきゃ」という、とんでもなくつよいメンタルブロックがかかっているのかもしれません。
例えば……
- 「えーと、あの形を作るには、⚪︎⚪︎機能を使って、そのあと手順はコレコレこうで…..」
- 「恐らくコレと、アレと、ソレを組み合わせれば作れるんだけど…..」
- 「あーでもここで綺麗な形に作っておかないと後でXXXに読み込ませてたときに破綻するし….」
みたいな「ちゃんとしなきゃ」の組み合わせで、なんか作る前から疲れ果ててしまうみたいな状態なのかもしれません。
これに加えて
- 「なんで自分の作品はいっつも棒立ちなんだ、ポーズを考えなきゃ……」
- 「アニメや漫画の二次創作が…..顔が似ないんだよ…造形力を上げなきゃ…..」
的な、「ちゃんと作らなきゃ」✖️他の「しなきゃ」「やらなきゃ」が組み合わさると、もう地獄、ヘルモード。
とんでもなく脳みそのリソースを使いまくり、その割に全く作れず
最終的にパソコンやスマホのように、フリーズして落ちるみたいな状況になるのかなと。
そんなわけで。
05 「ちゃんと、やらない」を「あえて、やる」
これが大事なんだと、だいぶかかりましたが、気がつきました。
「ちゃんと⚪︎⚪︎しなきゃ」を”あえてやらない”です。
具体的に言えば、リアルねんどと同等レベルに、デジタルねんどの機能をあえて絞りまくったり、
そしてさらに、時間制限を短く…例えば1作30分で試しにやってみるなど。
あえて、あえてやらないのです……。

そもそも何ヶ月も「おかしいな、デジタルねんど、なんでしんどいんだろう?」と悶々とした末、
リアルねんどが1番なのか、いやいやそれが全手ではないだろう、を延々考えたすえに
「ちゃんとやらないを、あえてやってみるか」と思い、その翌日に実験してみようと思ったのです。
06 NomadSculptで、実験(実践)をしてみた。
というわけで、お気に入りのデジタルねんどアプリである、NomadSculptで、↓みたいな状態で創作を試したみたのです。
- 1. デフォルトONのシンメトリー機能はオフ!
- 方向指定のアレ、みない!(ZBrushでいうモアイ)
- スムースとか綺麗になだからにとか、やらない!
- ピーキーな設定のブラシしか使わない!(強度極高、不要なところはトリムでどんどんカット!)
- ダイナミックトポロジー、常時ON! (ZBrushでいうところのスカルプトリスプロモード)
- 資料なんてみない!全部感覚でやる!
- Undo しない! ミスったら盛り直す!
- MAX30分!ファイル名は「年/月/日 のびのび 連番」

他にも色々と「ちゃんとやらない」工夫とか仕掛けをしましたが、
「ちゃんとやらない」が成立するならなんでもOKな精神で!
07 その結果は…..「あれ、楽しい」



「やったれやったれ、どんどん盛ってしまえ!ワッハッハ!」な勢いだけでゴリゴリ作っていきましたが。

「あれ、楽しいかも。」
「なんか、今までにない感じのダイナミックさが出ているような。」
「一瞬で30分過ぎたな、もう一作行ってみるか。」
と、気がついたら4体くらい作っていました。
そう思った時、久しぶりに「楽しむためだけのデジタルねんど」が戻ってきた感じがしました。
それに加えて、ぐにゃっと盛った粘土の流れが、筋肉に見えたり、服のシワに見えたり。
偶然できた形からヒントを拾って、それを整えていくと、それはそれで今までやったことのない形が見えたりしました。
このプロセスがとても心地よくて、「なんでこれ、今までやらなかったんだろう」と思うくらいでした。
リアルねんどを両手でコネコネしている時の、デトックス的な感覚を、デジタルねんどでも感じられるんだなぁというのは、結構な衝撃でした。
何よりも衝撃的だったのは、数を重ねていくうちに最初に表示される球体になんも恐怖を抱かなくなっていたこと!
「数秒後には跡形もなくなってるぜ…..どうなってるかはその時の気分次第」的な。
そのほかにも、細部に気が回らないので、自然と全体のボリューム感だったり、流れだったりを追えるようになるなど、良き効果がたくさん見つかりました!
08 動画というかタイムラプス(20分を1分に)
とある朝、仕事する前の20分で、さささと、ゴリゴリと、やったタイムラプスの動画です。
これみて思うのが、思いのままにやりつつも、ぐるぐる回して「大きな形・ボリューム感」をとっているんだなあということ。
デジタルねんどの性質上、何もないところに粘土は盛れないのですが
- 「それだったら、ブラシをグリグリしまくって、高さを出してしまえ!」とか
- 「ひっぱるブラシ(ZBrushのスネークフック)、どんどん伸ばしてしまえ!」
- 「テキトーにチューブブラシを引いて、思うがままに伸ばしてしまえ!」 ※リアルねんどの骨組み・アルミワイヤー的な感じでもある。
- (あ、さすにがにやり過ぎたな。そこはトリムでスパッとサヨナラ!綺麗な断面に!)
という、大変自由極まりない創作ができるのだなと、改めて感じました。

NomadSculpt的なTipsをあえて書きますと、ダイナミックトポロジーはその場でデジタルねんどの解像度を変えてくれる便利機能ではありますが、設定項目に「スクリーン|半径|固定」があり、モクモク作ってる時はスクリーンを選ぶと良いです。
また調子に乗ってゴリゴリしているとダイナミックトポロジーが意図せず折り重なって極重になるため、
(ワイヤフレームONで確認可能。真っ黒になっていたらソレ!)
ダイナミックトポロジー(スクリーン)を適用したスムースでなでるか、
それでも無くならなければトリムでごっそり切断するか、
全体にボクセルリメッシュをかけて進むのが良いかなと!
終わりに:道具は便利に使う!でも、不便なのもマル!
デジタルねんどは、とても便利です。
ただ便利さは、気をつけないと“ちゃんと作らなきゃ”という気持ちを強くしてしまうものでもありました。
特にシンメトリー機能は、はちゃめちゃな操作をしても「左右対称なはちゃめちゃ」になるだけなので、
「自由だ!」ともならず「ちゃんとやらなきゃ」から脱することもできないため、しんどさに拍車がかかっていたようです。
知らず知らずのうちに、それが創作のハードルになっていたのかもしれません。
ねんのため……「リアルねんどだと、きちんとした作品を作れない」ではないです!
すごい素敵な作品、たくさんあります。この記事の文脈的にそう言う意図ではないことはわかってもらえるはず。

最初の球体が怖いあなたへ (結構多いのでは……絵を描く方だと最初の白紙の状態が怖い的な)
この方法、ほんの30分で試せます。10分でもいいと思います。
「練習する」とさえ思わず、なんか形ができたらラッキー、楽しめただけで十分くらいの気楽さで取り組むのがいいと思います。
なんか楽しくなってきたら続ければいいし、そうでなければ次!
運動する前のアップというか、準備運動というか、準備運動するために立ち上がるかあ、くらいの感覚。
それがデジタルねんど、デジタル造形が苦しくなったときの小さなリセットボタンになるかもしれません!
今回もお疲れ様でした!お茶にしましょう〜
いきなり頑張っちゃうと疲れちゃうので、
ときどき休憩を入れながら、ちょっとづつ体得していきましょう〜!

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