こんにちは、でじちんです。この記事が属するシリーズは「Nomadでもキャラクターフィギュア作れるぞ!!あと、イベントで展示販売もしてきたよ」を広く知ってもらいたい気持ちで書いています。
作ったキャラクターは「オルクセン王国史のディネルース」でそれをNomadで作っていくのですが、その前日譚です。
詳しい制作手順はまた別の記事で書くとして、今回は「なんでそこに至ったのか」をざっくり振り返ります。
オルクセン王国史と主人公のディネルース
今後の記事で、このキャラクターの制作記&Nomadテクニック的な感じになりますが、
作っているのは「オルクセン王国史」という作品の主人公、ダークエルフの「ディネルース・アンダリエル」です!

原作小説とコミックがあります、超面白いので是非読んでほしいです!
恐るべき「二次創作ができない病」
実は私、長らく「二次創作ができない病」でした。
理由を聞かれても「自分が作ったものを、見るのも辛いから」くらいしか言葉にできない、そんな状態です。
そして実はディネルースを作ろうとしたのは今回が二回目。1回目は....見事に散りました。
※Xでめちゃくちゃ美しい造形のディネルースを作っている方がいて、自分も造りてぇと思って顔を作るも「どちらさま....?」な感じになって涙が止まらなくなるなど。。。(あまりのショックに写真が残ってない)
顔は似ないし、ポーズもいつも棒立ち。でも作りたい気持ちだけはある。困った。
一体何が原因なんでしょうね? という内省
ただ、でも私、リアル粘土の造形自体はそれなりにできてたはずなんだよなとも…(結構修行した)

え、じゃあ何が問題だったんです?


多分、コミックとかアニメの「記号/文法としてのキャラクター」の作り方を知らなかったんだと思う。
リアルな人の顔の作り方と、二次元キャラの顔の作り方って、実は文法が違うんだよね。
※そしてこの違いの記事を書こうとしたら、とんでもないことになりそうなので需要あれば書きます!
この病の直し方... たぶん作る順番とか、練習の手数とかの「気づき」
気づき1:適切な資料を集めて、見ないで作ると、そりゃ似ない。
デジタルねんど(NomadSculptなど)の方も結構できてきているよな、と思ったが、嫌な記憶が。。。
そう、資料見ないで適当に作ると結構えげつない結果になったりしますが。

タイムラプス動画で資料無しで超絶技巧が出来る人は積み上げが違う!!ってことで、ちゃんとお手本は、用意しないと
そりゃ似ないという当然の事に気がついた次第です。
気づき2:ポージングが苦手なのは、単純に「やってなかった」だけ
棒立ち問題については、原因はもっと単純でした。センスとか才能の話じゃなくて、単純に「ポーズを作る練習量」が絶望的に足りていなかっただけ。実際、数をこなすことと練習(修行)を行い、師匠からフィードバックを頂いていたら、思ったより短期間で慣れました
(この「でじちん修行編も、すっごいボリュームになっちゃうのでニーズがあれば別記事でじっくり書きます)。

Xの右上のごちゃっとした塊、ポージング修行の作ったやつマトメですね。
気づき3:「顔が似てないから似ない」は間違いだった。顔は最後でもいい!
もう一つの発見は、「似せる」のボトルネックが顔じゃなかったこと。
服装、装備、髪型、ポージング、そして色。ここまでちゃんと固めると、
顔を描いていなくても、なんとなく「あ、あのキャラだ」とわかる状態に到達する気がします。
この境地に達したのはポージング修行初めて3週間くらいたった時かな、、、

顔だけをこねくり回して「似てねぇ....才能がなさすぎる...」的に苦しんでいた頃の自分に教えてあげたい。
仮説検証:マルシル(1日)
というわけで、まとまった時間が取れる日に検証を実行。
「もしかして、顔がなくても(最初ではなく最後に作るでも)伝わるんじゃないか」という仮説を、
1日という縛りで試してみたのがマルシル(ダンジョン飯)でした。(アニメ2期楽しみですねぇ)
資料は公式サイトにある数枚でしたが、
- シルエット、ポージングをあわせて
- 服を着せて、装備品を作って
- 髪の毛も調整し
- 色ものせていき、
- 最後に恐る恐る、顔を作っていくと。。。。

できました!
正直完璧ではなかったけど、1日でここまで走り抜けられた手応えはありましたし、
恐らくこの辺りで「二次創作作れない病」はだいぶ薄らいだ感覚がありました!

「私にはどうやっても作れねぇ!」という状態から、「気を抜かければ、作れる」になったのは相当にココロモチとしてはデカいです。
で、「ディネルースv1.0」が生まれるまで
ポージング武者修行が一定の成功を納め、セミリアルっぽい顔も(気を抜かなければ)作れそう、ということから、
少し修行成分ではなく、「なにか作ってみるかなぁー」に緩やかにシフトしていきました。
この時「そういえば、オルクセン王国史のディネルース、盛大に失敗したんだよなー」という記憶がうっすら思い出されました。

で、「服でも作ってみようかなぁ」 と極めてゆるゆると造り始めた記憶があります。

「服でも作るか」くらいのノリで手をつけたら、そういえば全然資料を集めていなかったことに気づきます。
装備を調べると「あ、騎兵はサーベルとして...どう吊ってるんだ??」
「もしかすると、プロイセンのルイーゼ殿下がモチーフでは…」とか想像しながら進めたり。

フンフンフン~♪と手を動かしていたら、気づけば顔以外が完成していました。
顔は、コミック版を読み込みまくりました。目の形はこうなってたのか、
眉毛が意外と太い、瞳の赤い虹彩が何層にもなっている……そういう発見をひとつずつ反映していったら、

「あ、できた」

という、思った以上に「スルッ」とファンアートが出来てしまいました。
(今更ながら、造形開始から完成まで10日.....すごいスピードで作れたもんだ)
で、せっかくだからと、このあと「分割」「3Dプリント出力」「塗装」をやったら

造形始めが「2025/12/15」なんでだいたい一ヶ月でフィギュア化までたどり着けてしまったと。
フィギュア作るのに最低でも半年1個とかかかっていたので、何かが色々覚醒したのかもしれないです。

この辺りで「二次創作(ファンアート)出来ない病」をようやく完治出来たんじゃないかなと思いました。
そしてワンフェス2026夏へ…
なんかどんな心境でワンダーフェスティバル2026夏へ、応募した記憶が蘇ってきました。
- 憧れだった「二次創作(ファンアート)」が作れるようになってしまった。すげぇ!
- しかもすごく好きな作品(オルクセン王国史)のファンアートだぞ!すげぇ!
- この一月あとくらいにWF2026冬に展示(作品を置かせてもらう)で参加する。。。めっちゃ豪雪ヤバかったですね。
- 「ワンフェスといえば当日版権だよなぁ、版権もの....あれ?ディネルース・アンダリエル少将、作ったではないか」
- 「でもなぁ、"ディーラーとして自分単独で参加した事ないし"、
- "ワンフェスでオルクセン王国史を出している人、現在までいないし"
- "展示ならまだしも、販売いけっかなぁ"
- "ちょっと今の状態だと売り物レベルではないよなぁ"…」
等を頭でぐるぐる数日やった結果
︙

「いっちょやってみっか。」
で、半年後に以下みたいな状態になってるから、人生何が起こるかわからないなって(今回は全部良い方にだけどね!)
- 「デジチン工房」でディーラーデビュー!
- 「オルクセン王国史」ワンフェスで初当日版権にて展示・販売! ※もう1方いらっしゃいますー!
- 売り物レベルの「ディネルース(Ver2.0)」へアップグレード!!
- ワンフェス開始一時間ちょいで、まさかの完売という奇跡!
やったぜ。
そしてこの半年間の記憶はあんまり綺麗に思い出せないくらいドタバタが続きでしたが、
その都度、手を差し伸べてくれる方がおり。。。本当に皆様のおかげでなんとかなりました。
ありがとうございました!!

終りというか、まとめというか
この記事自体は「二次創作できない病」の克服、そしてワンフェスでのディーラー&版権デビュー的なものでしたが…
真にやりたいことは「NomadSculptでフィギュア作って、ワンフェスなどの造形のイベントで展示・販売までいけるんだよ!」というのをお伝えすることなのです。
これは何億兆回でもいいますが、ツール対立したり煽ったりしてPV、Imps稼ぎするインフルエンサー的な事がしたいわけではないのです。
観測範囲でもこの状況になっている方がいて、もどかしい気持ち......

若干メタ(俯瞰的な意味で)に、状況を見てみます。
今の商業デジタル造形の主流・デファクトスタンダードはZBrush※1です。プロの原型師※2の皆様が業界標準のものを使うのは、当然の流れだと思います。
※1 これも何度も言いますが、でじちんはZBrushユーザーでもあります! 買い切り版ですが。
※2 「プロ」という言葉はいろんな文脈で語られますが、でじちん的には「それを生業にし、生計を立てている方」のことです。
「業務用デジタルねんど」であるZBrushは高額ですが、プロユースゆえ学習教材が豊富で、ノウハウもたくさんあります。特にフィギュア制作のような特定用途については、情報(形式知化されていない暗黙知的なものも含めて)がかなり出尽くしているんじゃないかな、と考えています。
そして、業務で高機能ソフトを使える環境があるなら、わざわざNomadSculptを触る必要もないわけで……。ZBrushで培われたノウハウを、わざわざNomadSculpt向けに解説し直してくれる方は、なかなかいないんじゃないかと思っています。
(いてくれたら、本当に嬉しい!!)
「ホビー用デジタルねんど」であるNomadSculptで遊びまくる。
そんなわけで、多分プロの方のノウハウやTipsが、NomadSculptで展開される流れには、あんまりならないんじゃないかと思っています。
ただ、NomadSculptは、本当に狂ったような勢いで機能拡充がされていますし、
「ホビー用途※」としては、こんな裾野を下げて、お金的にも使いやすさ的にもデバイス的にもハードルが低いものはないので、
特にでじちんとしては「フィギュアが作れるぞ」周辺の話を発信していきたいなぁと思っています。
(他の領域は、他の方におまかせ! というかフィギュアの話も発信される方いたらお任せします笑)
最後に:ホビー、Hobbyの話
最後にちょっとややこしい話をさせてください。「ホビー(趣味)」という言葉についてです。
「趣味は何ですか?」って聞かれた時の「趣味」って、実はいろんな意味を含んでると思うんです。単なる暇つぶし・余暇として使う人もいれば、「ガチ勢」的なニュアンスで使う人もいる。まあ、正直どっちでもいいと思ってます。
ただ、でじちん的には「ホビー」って日本語にしづらい言葉だなと感じていて。英語の本来の"hobby"を辿ると、実は単なる暇つぶしというより、時間とお金をそれなりにかけてやるもの、というニュアンスがあるらしいんですよね。「シリアスレジャー」なんて言い方をされることもあります。
まあ最終的には、その人自身がその趣味をどう捉えているか、っていう話だと思ってます。
そして、たぶんこのブログにわざわざ辿り着いて、ここまで読んでくださっている方は、「暇つぶしで来たぜ」というノリではないと思ってます(もちろん暇つぶしに読んでいただけるのも、それはそれでとても嬉しいのですが)。おそらく「自分でも何か作ってみたい」と思って来てくださってるんじゃないかな、と。だとしたら、それはまさに「ホビー」と呼ばれるものだと思うんです。時間の使い方に上も下もない、というのは大前提として。
だからこそ、NomadSculptはホビー用途としてはとても良い選択肢だと思っています。ただ、もし「フィギュア作るの楽しい! これで飯を食っていくぞ、プロの原型師になるぞ!」ってなったら、そのときは業界標準のツールを使うのが正解だと思います。フィギュアの世界ならZBrush、映像や3D、VR方面ならBlender。「楽しいからやる」の続きとして、そっちの道に進むのは全然アリだし、むしろ自然な流れだと思います。
なので、このブログでは「プロになる方法」は書きません。書けません。でじちん自身がこの業界のプロではないので。
数年前、私自身が「フィギュア作りたい!」ってなった時、選択肢はZBrushとNomadSculptくらいでした。ただそれだけじゃなかなか形にならなくて、なにせ創作から十何年、下手したら二十何年離れてたような人間です。粘土を触ってみたり、デッサンをやってみたり、右往左往、悪戦苦闘して、最終的に「あ、Nomadいいじゃん」に着地しました。
正直、まだ「NomadSculptだけでフィギュア作って生計立ててます」って人は見たことないです。でも、みんなすごく楽しそうにやっていて、ここからきっとすごい人が出てくるんだろうな、と思ってます。もしかしたら、もう出てきてるのかもしれません。
長くなっちゃいましたが、要は「楽しんでいってもらえたら」というだけの話です。この記事を読んで、そこから「なんか楽しそう」と思ってくれる人が増えたら嬉しいなと思って書いてます。この後も記事はどんどん追加していく予定なので、ホビー用途として、気楽に楽しんでもらえたらと思います。
それでは!

長くなってきたので、このへんで。。。お読み頂きありがとうございました!
今回もお疲れ様でした!お茶にしましょう〜
いきなり頑張っちゃうと疲れちゃうので、
ときどき休憩を入れながら、ちょっとづつ体得していきましょう〜!

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それでは!
